市民の憩いの場・亀池(Ho Con Rua)

サイゴン大教会の北側から伸びるファムゴックタック通り。

通りを北へ進んで行くと、ロータリーにたどり着きます。

ファムゴックタック(Pham Ngoc Thach)通り・ヴォーヴァンタン(Vo Van Tan)通り・チャンカオヴァン(Tran Cao Van)通りをつなぐ直径100mのロータリーの中央に位置しているのが「Cong Truong Quoc Te」。

現地の人には「亀池(Ho Con Rua)」の愛称で親しまれています。

中央に建つ背の高い柱が目印です。

亀池からファムゴックタック通りを見たところ。

写真では見えませんが、通りの突きあたりにはサイゴン大教会があります。

左手に見えるメタリックなビルは、韓国資本のショッピングセンター「ダイヤモンドプラザ」です。

ロータリーの周りにはカフェやレストランが多数集まっています。

 


ところで、なぜ「亀池」と呼ばれているのでしょうか。

池の中に亀がいる(いた)からでしょうか。気になったので調べてみました。

 

「亀池」と呼ばれている理由(伝説)

その理由は、1978年までここに亀の銅像があったからだそう。

1967年、ベトナム共和国(南ベトナム)の大統領に就任したNguyen Van Thieu氏が、中国人の風水師を呼んで、統一会堂周辺の土地をみてもらったところ、周辺に龍脈(大地の中を流れる“気”のルート、簡単に言えばパワースポット)が流れていることが分かりました。

統一会堂には龍の頭、亀池(当時の名前は“戦士広場”)には尻尾があるとのこと。

「政府の運命を決める“龍”が尻尾を振り、暴れ出したら政府が崩壊してしまう」と風水師からアドバイスを受けたNguyen Van Thieu氏は、“龍”が尻尾を振らないように、建築家・Nguyen Ky氏の設計により尻尾にあたる場所に人工池をつくり、亀の像を建てて“龍”を封印することに。また、池の中央には剣のような形のモニュメントを作りました。

亀の像は1978年に残念ながら破壊されてしまいましたが、現在でもベトナム人には“HO CON RUA(ホー・コン・ルア)”の名で親しまれています。

参考文献:「Scooter Saigon Tour

 

池に咲いていたハスの花

ハスの花のようにも見える背の高いモニュメント。階段を上がっていくと、

そこには何もなく、ブーゲンビリアの鉢だけが置かれていました。

上からは景色を360度見渡せます。


夕方に訪れると、噴水が涼しげな色でライトアップされていてきれいでした。

日中はバイクや車が通るのみ、という感じですが、夕方頃から人が集まってきて、こちらで涼んだり、ゆっくり過ごしている様子が見られます。

また、バップサオ(ベトナム風コーンバター)などのローカルフードの屋台が出ます。

 

周辺にはホーチミン市建築大学やホーチミン経済大学があるため、特に学生たちの憩いの場になっています。

写真撮影をしたり、友達同士で池の脇に腰をかけて飲みものやローカルフードを楽しんだり、おしゃべりに興じたりしています。

 

ロータリー沿いにカフェがたくさんありますので(コーヒースタンドの「PASSIO」など)、テイクアウトして、亀池でゆっくり飲むのもいいですね。

サイゴン大教会から徒歩5分ほどと近いので、ぜひ立ち寄ってみてください。

 

 

亀池(Ho Con Rua)

gucci

中国(上海・北京)7年、ベトナム(ホーチミン)3年弱の約10年間のアジア生活を経て、2016年より愛知県在住。近年日本で生活するベトナム人が増えている中で、少しでも多くの方にベトナムに興味を持っていただけたらな・・・。そんな思いで、(素人ですが)ベトナム料理のレシピ、日本で買えるベトナム食材、愛知県のベトナム料理店などの紹介をしています。

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gucci