わたしが好きなベトナム麺のひとつに「フーティウミー」があります。
フーティウ(hủ tiếu)は南部名物の米麺、ミー(mì)は中華麺。
フーティウミーは、2種類を1度に楽しめる、なんとも贅沢で心躍らせる麺!なのです。
興味深いのが、一言で「フーティウ」といっても2種類あるということ(もし、もっと種類があったらすみません)。
ホーチミン市などベトナム南部で見かける一般的なフーティウ麺は、水に浸した米をすりつぶしてから薄く伸ばして蒸し、半乾燥させます。
それから裁断するため、ベトナムの麺では珍しいコシが生まれます。
そのため、市販の乾麺やインスタント麺のフーティウは「食堂などで食べる麺と食感が近い」と感じます。
料理になった後のフーティウ麺。クリアなスープは豚骨ベースで甘め
一方、もう1種類のフーティウはきしめんのような幅広タイプで、こちらはおそらく生麺。
なぜか中国系ベトナム人店主の麺食堂で提供されることが多く、このあたりの謎を一度解いてみたいと思っているところです(詳しい方がいらっしゃたら、ぜひ教えていただきたいです)。
そのため、中国系ベトナム人店主が営むお店ではきしめんタイプのフーティウと中華麺の両方が用意されており、どちらか1種類または両方を1度に楽しむことができます。
店頭に中華風の屋台が出ていることの多い、中国系ベトナム人店主のお店
ワンタン、豚肉も入った豪華なフーティウミー。麺が見えないほど
ワンタンの下には米麺と中華麺が隠れている
・・・と話がそれてしまいましたが、今回はきしめんタイプのフーティウと中華麺のW麺を楽しむことができる麺食堂を3店ご紹介します。
ホーチミン市の中心部、1区の南に位置している4区。
4区のソンチウ市場の向かいにあるのが、フーティウミー専門店「HU TIEU MI CHU SE」です。
幅広のフーティウと、つるつる食感の中華麺。
少し甘めのあっさりスープがおいしいですよ。
ベンタイン市場から徒歩約3分、チュンディン通りにある地元の人でにぎわう麺食堂「QUAN MI CAT」。
太めの中華麺はぷりっとした食感。フーティウも他店より幅広です。
チョロン(中華街)にある麺食堂「THUAN LOI」で食べた、HU TIEU MI SUON KHO(スペアリブ入りフーティウミー)。
スープはBO KHO(ボーコー、ベトナム風ビーフシチュー)のような味で、濃いめだけれどサラサラとしていました。
こちらもW麺。濃いめのスープにも合います!
米麺と中華麺を1度に堪能できるフーティウミー。
両方の麺がメニューに書かれていたら、ためらわずに「フーティウミー」と注文してみてください。
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