チョロン(中華街)の路地裏で営業!担々麺風フーティウの店「HU TIEU SA TE Ong Le」

HU TIEU SA TE Ong Le(フーティウサテ・オンレー)

衝撃的だった担々麺風のフォー

Quoc Kyの担々麺風フォー「QUOC KY」の担々麺フォー

QUOC KY」で担々麺風フォー(PHO SATE)を食べたときの衝撃を今でも鮮明に覚えている。

フォーといえば、“あっさりとした味の食べやすい麺”というイメージがあったからだ。

実際は担々麺のように辛くはないものの、ごまとピーナッツの風味が濃厚で担々麺の味にほど近い。

それ以降、麺を提供する屋台や食堂で「SATE」と付いているメニューを目にすると反応するようになった。

 

チョロンの路地裏にある担々麺風フーティウの店

HU TIEU SA TE Ong Le(フーティウサテ・オンレー)

さて、ある日、ホーチミンの中華街といわれるチョロン(Cho Lon=大きな市場)エリアを歩いていると、ヘム(Hem=路地)の入口に「SATE」と書いてある看板があった。

中華街といっても横浜中華街のような煌びやかさはない。

目を凝らすと漢字表記のお店が並んでいることに気付くだけで、見事にベトナムの街に溶け込んでいる。

しかも、今回はフォー(PHO)ではなく、フーティウ・サテ(HU TIU SA TE)とある。

フーティウ(Hu tieu , Hu tiu)とは?
ベトナム南部名物の米麺。柔らかくつるっとした喉越しを楽しむ北部のフォーに対し、半乾燥させてから裁断するためコシがある。また、フーティウといっても2種類あり、きしめんのような幅広の生麺もある。中華系店主が営むお店で出るフーティウは後者のことが多い。

 

 

時は夕方4時頃。

おやつにしては重いし、夕食にするには早い時間。

しかし、不思議なことにベトナムに来ると、もともと大きい胃袋がさらに大きくなる。

数時間前に食事を取ったはずなのに、胃袋がまた「食べたい!」と言っている。

ベトナムの米麺は軽くてするする食べられるし、担々麺風の麺となれば別腹だ。

よし、行ってみよう!

HU TIEU SA TE Ong Le(フーティウサテ・オンレー)

新しいヘムに入るときは必ずドキドキ・ワクワク感がともなう。

そこは人びとが生活している場所であり、老若男女、さまざまな人が共存している。

そこによそ者の外国人の自分が足を踏み入れるのは少し緊張するのである。

HU TIEU SA TE Ong Le(フーティウサテ・オンレー)

途中でサッカー場?があった。

看板が指す矢印の通りに進んで行くと、

HU TIEU SA TE Ong Le(フーティウサテ・オンレー)

細い路地に出た。

奥にさらに続いているようだけど、今回の目当てのお店は写真奥の左手にある。

HU TIEU SA TE Ong Le(フーティウサテ・オンレー)

到着。1階がお店、2階が住居になっているようだ。

外にはテーブル席が3席と、調理スペースがあった。

 

店主の陸さん

HU TIEU SA TE Ong Le(フーティウサテ・オンレー)

「あなた、どこから来たの?」

着席すると、店主の陸(ルー)さんに聞かれた。

聞いてみると、1949年にベトナムで生まれ、ベトナムで育った華人とのこと。

ご両親は広東省のご出身だという。
※ホーチミン在住の華人は広東省・福建省など中国南部出身の人が多い

店名の「Le」を見て、最初はご主人の姓が「李」なのかと思ったが、伺ってみると、この「Le」は息子さんの名前にある「礼(Le)」からとったものだそうだ。

お店は2013年にオープン。調理は30代前半の息子さんが担当している。

 

「(ベトナム戦争のときは)アメリカの会社で働いていたの。タイプライターで英語を打つ仕事をしていたときは多少は英語ができたんだけど、今はもう忘れちゃったわ。弁当工場で働いたこともあったわ。そのときはね、アメリカの軍人が来ると、これぐらいのお弁当箱にサンドイッチと、デザートと・・・いろいろ詰めていたっけ」

 

と話してくれた。

後で写真を見て気づいたのだが、陸さんが着ている唐辛子柄の洋服と同じ布を持っている。

今も売っているか分からないが、1区北部のタンディン市場(通称:布市場)内の「HUONG」という店で買った。→詳細はこちら

そうやって陸さんと話をしている間に、息子さんがフーティウ・サテを作っていた。

牛肉をスープにくぐらせて味をよく染みこませているように見えた。

担々麺風フーティウ

Hu Tieu Sa Te 35,000ドン(約175円)

麺が見えないぐらい、たくさんの具がのっている。

具は、牛肉、トマト、きゅうり、オリエンタルバジル、ノコギリコリアンダー。

スープは濃厚そうに見えるが、意外とサッパリしていた。

そして、少しスパイシー。「QUOC KY」のものよりもさらっとしている。

HU TIEU SA TE Ong Le(フーティウサテ・オンレー)

牛肉は、大好きな牛スジも入っていた。

HU TIEU SA TE Ong Le(フーティウサテ・オンレー)

麺はフォーに近く、やわらかい麺だった。

お好みで、卓上の唐辛子や甘味噌を加えて味の変化を楽しむことができる。

 

さて、「フーティウ・サテ」と伝えたら牛肉のものが出てきたが、後で調べてみると、鹿肉(nai)のものもあるようだ。こちらは牛肉のフーティウ+20,000ドン(約100円)。

また、麺は中華麺(Mi)も選べるようだ。

ふらっと入ったヘムでおいしい麺を食べることができ、楽しい経験となった。

 

あゝ、本当にベトナムの麺が好きだ。

 

チョロンにあるベトナム麺のお店
チョロン(中華街)にあるフーティウのお店「THUAN LOI」

担々麺風フォーが食べられるカフェのようなお店
担々麺風もあり!フォーの種類が豊富なおしゃれなお店「MAMA PHO」

 

HU TIEU SA  TE Ong Le(フーティウサテ・オンレー)
Hủ Tiếu Sa Tế Ông Lễ(Facebookページ)
住  所:78/7  An Duong Vuong , District5 , HCMC
T E L :090-882-6201
営業時間:16:00~21:00

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