ベトナムの麺料理にカンブン(Canh bún)というものがあります。
ブンという米麺に田ガニのすり身、揚げ豆腐、豚の血を固めたもの、トマト、ゆでた空芯菜が入っていて(お店によって違うかもしれませんが・・)、マムトム(海老の発酵調味料)を溶かして食べます。
レストランどころかローカル食堂でも定番メニューとして載っているのを私はあまり見かけたことがなく、路上でときどき屋台が出ているのを見かけるぐらいです。
そんな(個人的にレアだと思っている)麺料理のカンブン。
ホーチミンの街を歩いていて、カンブンの屋台を見かけると、たとえ昼食を食べたあとだとしても駆けつけて「おばちゃん、1杯!」と言いたくなるぐらいおいしいのです。
この日はパスター通り(×トンタットティエップ通り)で屋台を発見。
カンブンのほかに、ブンリュウ(田ガニとトマトの麺。カンブンに似ています)もありました。お値段、中心部なのにどちらもたったの15,000ドン(約75円)。破格です!
近隣で働いているであろうOLさんや作業員さんに混じって、プラスチック製の低い椅子に座って待ちます。この料理を待っている時間がとても好きです。
お鍋にはトマトや揚げ豆腐の入ったスープが。
赤い色をしているので辛そうに見えますが、これはトマトの色なので辛くはありません。
こちらがカンブンです。
マムトムと唐辛子を少し入れて食べました。
豚の血の固まりは臭みがなく(でもマムトムは臭みがありますが…)、かためのゼリーのような食感。くたっとしたゆでた空芯菜、ほろほろに崩れる蟹のすり身がおいしいです。
そして、マムトムが溶け込んだ蟹風味の濃厚なスープがおいしい!
田ガニ、豚の血の固まり、マムトムと個性の強いものが入る濃厚な汁麺、カンブン。蟹味噌やイカの塩辛が好きな方はきっとお口に合うはず。見かけたら試してみてください。
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